任意整理するか? このまま返済を続けるか?
任意整理するか? このまま返済を続けるか?
任意整理するか? このまま返済を続けるか?
借金の額が増えてくると、この思考のループにハマりだします。
その人によって様々な事情がありますし、
任意整理にもデメリットも全くないわけじゃないので、
あれこれ悩むのは致し方ないことだと思います。
ただし、法律事務所への相談をむやみに遅らせるのもそれはそれで危険です。
任意整理における交渉状況は年々悪くなっているのも事実だからです。
そこで今回は、任意整理の状況が年々悪くなりつつあるということをテーマにお話しします。
急かすつもりはないですが、事実なので伝えておこうと思うのです。
とゆーわけで、今回は、
- 見落としがちな任意整理のデメリット
- 任意整理の状況が悪くなっている理由
といった項目順にまとめました。
見落としがちな任意整理のデメリット
任意整理のデメリットといえば
ブラックリストの影響を受ける
っていう事くらいは今どきネットで検索をかえれば簡単に分かります(ブラックリストの内容を適当に書いてあるサイトもありますが…)。
https://shakkin-free.com/demerit-of-any-organized/
ただ、実際に債務整理事務所で働いていた身として、
ブラックリスト以外にも任意整理おいて見逃しがちなデメリットについていくつか伝えておきたいことがあります。
それは、
- 任意整理をとりまく交渉状況は年々悪くなっている
- 費用が上がりつつある
という二点です。
任意整理をとりまく交渉状況は年々悪くなっている
正直なところ、
任意整理における交渉状況は年々悪くなっています。
利息のカットには以前として応じてくれる業者がまだ大半です。
しかし、分割回数については年々厳しくなってきているな、というのを三年半の勤務経験を通して感じていました。
一昔前であれば、70回~80回の超長期分割で和解を組める業者もちらほらありましたが、最近はさすがにそういった長期分割をのんでくれるケースは少なくなってきています。
当たり前のように60分割で交渉ができていた相手であっても、
ある日を堺に36回払いをベースに主張をしてきたりすることもあって、、、
まじか!
と焦ることもあります。
60回と36回では和解後の返済額がまるで違います。
昔であれば任意整理で済んだ案件であっても、
交渉状況が悪くになるにつれて任意整理では無理、もう破産しかないよね…というケースも今後は徐々に増えてくるのではないかと予想します。
別に破産でもいいや、
むしろ破産のほうがいい
と、破産で覚悟している人であればそれほど気にしなくてもいいのかもしれませんが、
絶対に破産はしたくない!
というのであれば、債務整理業界の現状は知っておいても損はないです。
実は…費用も上がりつつある
実は、任意整理の費用も上がりつつあります。
私は二ヶ所の事務所で計三年半ほど勤務したわけですが、いずれの事務所でも値上げが実施されました。
私が働いていた事務所がたまたまそうだったのではなくて、明らかにどこの事務所も年々値上げの方向で動いているのは間違いないと思います。
過払い金の相談が減少するのに反比例して任意整理の料金は上がっています。僕が最初に勤めた事務所を例にしても、5年前は任意整理1件2万円だったのが今は1件5万円です。債務整理の料金相場は今後も上がることはあっても下がることは無いと思います。
— こーしん@元債務整理事務所勤務 (@everyloanfree) July 13, 2019
債務整理事務所の場合、数千円のレベルではなく万単位で値上げがされたりしますので…値上げの影響はかなり大きいです。
任意整理の状況が悪くなっている理由
交渉状況と費用、
この二つの視点から任意整理をとりまく状況が悪化していることをお伝えしました。
では、そのようにマイナスの方向に向かっている原因は何なのでしょう。
これについてはいろいろ考えられますが、一番大きいのは、過払い金バブルの終焉にあると思って間違いないと思います。
まず、交渉の観点から説明しますが、
任意整理の交渉において過払い金が請求できる立場というのはとても強いのです。
事務所側が過払い金請求という武器を持っていれば
この人もう払えんから返済額無しにしてくれや、
あと利息も無しにしてちょーだい
とお願いして、
相手方が、
あきまへんな!利息込できっちり返してや!
と、強硬姿勢で挑んできたとしても
そーですか…じゃあ、こっちは過払い金の訴訟をじゃんじゃん起こしますんで悪しからず。
武富士みたいになったらゴメンなー(武富士は過払い金請求が原因で倒産した貸金業者です)
と、反撃できるわけですが、
請求できる過払い金が無くなってしまうと、法律事務所としては反撃材料を失うわけです。
もちろん、過払い金の案件が完全に消滅したからといって任意整理が全くできなくなるとは思いませんが、
少なからず交渉状況に影響を与えてくるのは間違いないだろうと想像します。
加えて『過払いバブル』という言葉が使われるほど、過払い金請求は法律事務所にとって利益の見込める仕事です。
過払い金で金儲け?
はっ? 法律事務所が金儲けなんてけしからん!
と、辛口コメントをする人は業界内・外と問わず存在します。
しかし、過払い金という利益が見込める案件があったからこそ、
ぶっちゃけお金にならない仕事(破産が良い例)も積極的にこなし弱者に手を差し伸べてきたことも事実なのです。
かつては任意整理の費用の相場も今に比べるとずっと安かったのですが、それは過払い金で利益を上げられていたからこそでしょう。
しかし、法律事務所も利益を確保しなければ従業員を食べさせることが難しくなります。
過払い金で儲けを出すことが厳しくなれば、それに反比例して、任意整理を始めとするその他の手続きの費用が高くなってしまうのも致し方ないことだと僕は思います。
まとめ
任意整理するか? このまま返済を続けるか?
任意整理するか? このまま返済を続けるか?
任意整理するか? このまま返済を続けるか?
悩むのはまあしょうがないことです。
しかしお伝えした通り、
任意整理のとりまく状況は悪くなっているのが業界の現状です。
悩むのはしょうがないことです。
僕も悩むことはたくさんあります。
でも、行動の速さが身を守ることもあります。
あのとき~しておけばよかった!っていう経験は誰でもあるはず。