いつの間にか膨らんでしまったカードローン…
もしバレたら夫にブチ切れられるかも、あるいは離婚か?
いや、さすがに離婚までいかないにしても、でも今後夫に優位に立たれる可能性はある、
お金のことは一切まかせてもらえないようになるかもなあー
…う~ん、それは困るなあ。何とか夫に内緒のまま完済まで漕ぎつけたいぜ!
このような願いをもって債務整理事務所に相談に来られる女性既婚者の方はとても多いです。
『任意整理であれば』旦那さんにも内緒のまま完済を目指すことができます。
周囲に秘密のままでもOKなのは、任意整理の使い勝手の良いところですねー。
さて、今回は
- 夫に内緒のまま債務整理をしたい人は多い
- 秘密で通すなら債務整理ではなく任意整理を選ぼう!
- 任意整理なら家族に秘密にできる理由
- 任意整理でも家族にバレた事例
といった項目順にまとめました。
夫に内緒のまま債務整理をしたい人は多い
(かつての中村うさぎのように)本能の赴くままに洋服を買い漁ってやったぜ!
っていうのならまだ分かるんですが、
夫から渡される生活費が少なすぎて、生活費不足でカードローンが膨らんだんだろう
といった場合ですら、秘密にしておきたい!って人は多いです。
ほら、これで足りるだろと、
夫が毎月渡されるお金が13万なんていうのもありました。
小さい子供がいるにもかかわらず、いくら家賃を除いてでも、渡される生活費が13万とか…
いやムリムリ、保育園代だって高いし、
教育にかかる予想外の出費度合い半端ないけど、旦那さん分かってないっしょ
そんなの無知でケチな夫が悪いよ、別に妻は悪くないじゃんって思うし、
おめえが渡す生活費が少な過ぎるからこうなったんだよ!
って逆にブチ切れても良さそうな感じもしますが…そうはならないようです。
家計のやりくりが上手くない私が悪いんで…
と、夫よりもむしろ自分を責める人が思いのほか多くて驚きます。
家計の管理のできない私が悪いので、私の責任で何とか返済したい、夫には話せないのだと。
もう話したほうがいいんじゃないかと正直思うこともありますが、
借入理由がどんなにやむを得ないものであっても、借金ってやっぱり内緒にしておきたいものなんですよね。
そして、秘密でやるならやっぱり任意整理しかないんだよなー。
秘密で通すなら債務整理ではなく任意整理を選ぼう!
任意整理であれば、同居の夫や家族にも内緒のまま手続きできます。
むしろ、そのための手続きといっていいほど、夫に絶対に内緒にしたいから!という理由で任意整理を選ぶ相談者は多いです。
ただ、注意してほしいのは、
内緒のまま手続きを進められるのは、債務整理ではなく任意整理だということです。
債務整理と任意整理、
言葉は似ているけど、内容は異なります。
債務整理は、
破産、個人再生、特定調停、任意整理
これらの4つの手続きを含めた言葉なんです。
米=債務整理
ササニシキ=任意整理
と同じ関係です。
債務整理っていう言葉は大きいくくりを表す言葉ですね。
対して、任意整理っていうのは、債務整理手続きのうちの一つです。
で、なんでこんなことをわざわざ説明したかというと、
任意整理は内緒でいけるんだけど、
その他の債務整理手続き、つまり破産や再生は夫に内緒でできない可能性が極めて高い(基本できないと思ったほうがいい)からです。
相談者が『同居の家族に秘密』といった要望を持っている場合、担当する弁護士や司法書士の多くは、破産や再生を選択肢から外し、任意整理で解決できそうか否かを検討するはずです。
任意整理=秘密保持のための手続き
と、言い換えてもいいくらいです。
任意整理なら家族に秘密にできる理由
任意整理であれば、同居の家族にも内緒でOKです。
なぜ、内緒にできるのかですが、この答えは、
なぜ破産や再生は内緒のままにできないのか?
を考えたほうが早いです。
端的に答えると、任意整理は破産や再生のように、第三者の協力を得たり、大きな財産を失うことはないから内緒のままできるのです。
破産や再生は本人のみならず、同居家族の給料明細や源泉徴収など、通常本人以外の協力を得なければ取得できない書類必要になります。
また、破産や再生であれば、ローンの残っている財産(主に車)が没収になりますが、車のように目立つ財産が無くなってしまえば、どうしたの?と怪しまれるのは必須でしょう。
この点、任意整理であれば、本人以外の書類を求められることなどないですし、財産の処分といったこともありません。
任意整理なら、安心して夫や家族に内緒のまま手続きが進められるのです。
任意整理でも家族にバレた事例
任意整理であっても残念ながら家族にバレてしまった事例を二つ紹介しておきます。
注意するのは
- 家族カード
- 自宅に置いてある書類
任意整理をすると、家族カードも含めて使えなくなります。
任意整理をすると手続きに含めたカードは確実に使えなくなります。また、手続きから外したカードであってもいずれ使えなくなる可能性があります。
『本人名義の』カードは全て止まる可能性がありますので、他の誰かがあなた名義のカードを使わせている場合、あれ?カードが使えなくなったけどなんで?と怪しまれ、バレちゃうことに繋がるのです。
その点を上手く言い訳できる人であれば問題ないんでしょうが、不器用な人はバラしちゃうんでしょうねー。
なお、問題が生じるのは、
あなた名義の家族カードを他の誰かが持っていた場合です。
他の誰かの名義の家族カードをあなたが持っていも何かあるわけではありません。任意整理とは無関係です。
自宅に置いてある書類を他の家族に見られてしまい、バレてしまった。
完全に本人の管理不足ですが…このケースは意外と多いです。
法律事務所に依頼したことで気が気が緩んでしまったんでしょうか。
そんなんでバレたらむなしいですから…徹底的に証拠を隠滅しましょう。
まとめ
複数ある債務整理手続きのうちの
任意整理を選べば、夫や同居の家族に内緒のまま返済はできます。
ただ、おいらとしてはですね、
打ち明けたほうがいいんじゃないかなー、と思うこともあるのが正直なところです。もちろん状況によりけりですけどね。
夫婦であってもやはり人間である以上、多少の秘密ごとは避けられないのはしょうがないと思います。
お墓にまで持っていったほうがいい秘密もあるでしょう。
うちの母親なんて、父親が亡くなって10年も経ってから、父親に内緒で内緒で不倫してたことをわざわざおいらに打ち明けてきましたからね。
実はお母さん、お父さんに内緒で不倫してたの…お父さんが他の女とデキてるのを知って、それが悔しくって…
いや、分かるけどさ、
不倫自体は責めないけどさ、
でももう、それは永遠に秘密のままでよくね?って。
なんで今さらカミングアウトしたんだよ
って、ちょいと話がズレましたたね。すみません、
何が言いたいかって、秘密にしておいたほうがいいこともあるけど、
でも、基本、お金の問題ってやっぱり夫婦で共有しておいたほうがいいと思うんですよね。
債務整理の仕事をしていて感じたのですが、
やっぱり夫婦でお互いに借金の存在を知っている、情報を共有しているほうが問題の解決はスムーズに進むんです。
借金のことをを打ち明けたことで、夫婦喧嘩が勃発し、ヤバイ雰囲気になることもあるけど。
でもなんだかんだ結果的にはそちらのほうが早いペースで解決に向かうことが多いのも事実です。
借金に限らず、家庭の問題を夫婦でちゃんと共有できているかどうかで、家族の安定度合いっていうのは全然違ってくるんだなと思います。
逆に、問題が共有できていないからこそ、家計を管理している奥さんの方に精神的にも金銭的にもしわ寄せがいっちゃって、自分ひとりで何とか解決しようとした結果、カードローンが膨らんでしまうのかなあとも想像します。
それでも、
いやいや、借金なんかバレたら絶対に100%離婚だ!
一度の過ちでできた借金なんかで家庭を壊したくない!
っていうひとは、やっぱり任意整理を選ぶしかないんだよなー。
でも、任意整理にも限界があります。やるなら借入額が浅いうちのほうが絶対に良いです。膨らみすぎると任意整理では解決不能になってしまうから。