任意整理のメリットの一つに、

破産をせずに済む、ということがあります。

法律事務所のHPやネット広告でも

借金の問題は破産せずに解決できます! さあさあ相談はお早めに!

みたいな宣伝文句をよく見かけますよね。

あの宣伝文句は、任意整理なら破産しなくても解決できるよー、と言いたいわけです。

その宣伝文句自体は嘘ではないと思いますが、

ただ、任意整理も万能ではない(ここ大事)ので…

時すでに遅し

というケースも残念ながらあります。

だからこそ、破産を避けたいのであれば、早めに行動することが大切です。

債務整理事務所の宣伝文句を養護するつもりはないですけど、相談は早めに!は借金問題に関しては鉄則だと思います。

病気の予防と同じです。

さて、今回は、

  • 任意整理をすれば破産を回避できる
  • 破産と比べた場合の具体的なメリット
  • 破産したくないなら相談は早めに!

という項目順にまとめました。

任意整理をすれば破産を回避できる

任意整理を選択すれば、破産手続までせずとも借金の問題解決ができます。

実際、おいらが債務整理事務所で働いていた時のことを思い返してみても、8割くらいの相談者が任意整理を選択していた感覚がありますね。

状況を客観的にみて、時には破産を決意することも大切なことだと思います。

だから、何でもかんでも破産を避ければいいというものではないです。

ただそうはいっても、(積極的に)破産でお願いします!っていうひとは少ないのも現実。破産を免れることのできる点では任意整理のメリットは大きいです。

破産と比べた場合の任意整理の具体的なメリット

破産と比較して、任意整理の具体的なメリットは以下のものが考えられます。

  • 破産に比べれば世間体がマシ
  • 家族に内緒で手続できる
  • 借入理由がギャンブルなどの浪費でも厳しくつっこまれない
  • 手続きが簡単で難しい書類は不要
  • 保証人に迷惑をかけなくていい
  • 家や車の財産の没収を免れることができる
  • 官報に名前と住所が載らなくて済む
  • 破産よりも費用が安く済む(場合が多い)

ざっとこんな感じです。

特に、車、家、秘密がネックとなって破産を避けたがる相談者が多かったと記憶しています。

逆の言い方をすれば、上記に挙げたデメリットが全く気にならないって人は破産を選択したほうが賢いかもです。

任意整理と破産の違いを詳しく知る

破産だと任意整理と違って元金ごとまるまる無くなりますからね。今までの苦しみが嘘だったかのように視界から借金が消え去るので、正に人生のやり直しができます。

もちろん、破産に行き着くまでのデメリットが気にならなければの話ですけどね。

破産したくないなら相談は早めに!

冒頭でも触れたように、

全てのひとが任意整理で解決できるわけではありません。

極端な話、無職でかつ就業の見込みが全くないひとは任意整理での解決は無理ですよね

任意整理は利息は無くなるものの、元金はきっちり返済しなくてはいけない手続きなのです。過払い金で借金が0になったというケースでない限り、無収入あるいは収入が低いひとには向きません。

別記事でも紹介してますが、

任意整理は60分割での和解が一つの目安です。

300万の借金だったら、300万÷60回=5万円が下限です。

任意整理をするのであれば、毎月安定して5万円捻出できる家計を作るのが条件なのです。

しかも返済は約5年間続きます。

おいらが何を言いたいか?

任意整理で解決したい、つまりどうしても破産を避けたいのであれば、借入額が膨らみすぎないうちに舵を切る必要がるよ、ということです。

舵を切るのが遅かったばっかりに任意整理不能の状態になってしまった相談者を何人も見てきました。

先生、何とか任意整理でお願いします!

いや、あんたさ…この借金の額と収入を考えたら任意整理ムリっしょ。

といったやり取りを幾度となく見てきました。

最悪の場合、法律事務所としては依頼をお断りすることもありますし、

あるいは、破産相当にもかかわらず無理やり任意整理を突き通してしまった結果、途中であえなく沈没していった依頼者もたくさんいます。

先程の例でいうと、借金が200万の時点で相談しておけば破産はせずに済んだかもしれません。人生が違った可能性もあります。

融資停止なってからでは手遅れの可能性があります。

まだ借りられるからなんとか大丈夫かな
(この考えは本当に命取り)

ではなくて、

まだ借りられるうちに、法律事務所に無料相談してほしいのです。

病気と全く同じで、手を打つのが早ければ早いほど打てる手は豊富になります。

無料相談なんだからやらきゃ損でしょ

などと、軽々しく言うつもりはありません

でも、軽い気持ちで試してみた無料相談が、家族の防衛手段になりえることも事実です。

できるなら債務整理の相談なんてしたくないよって、ほぼ100%の人がそう思っているでしょう。

債務整理をやりたくてカードローンを利用しているんだったら、そりゃ詐欺に等しいです(笑)

本当は債務整理なんてしたくなかった

心のどこかではね、どの債務経験者も少なからずそんなふうに感じているでしょう。

でも、その債務整理に救われている人が多いことも事実なんだと思います。

まとめ

任意整理という手続きがあるおかげで、

借金の返済に困ったひとの多くが破産をせずに救われています。

しかし、全てのひとが破産をせずに済むかといえばそれは嘘になります。

法律事務所への相談を遅らせてしまったばっかりに、時すでに遅しという相談者を何人も見てきました。

相談するなら借金の額が浅いうちにやったほうがいいに決まっています。

テレビの中、スマホの画面、デパートの入り口、ガソリンスタンド、

おいらたちの目に映る全ての場所でクレジットカード発行の勧誘がされている昨今では、

枠が一杯になっちゃった

新しくカードを作ってしのぐか!

と、流れてしまうのも無理ない環境なのかもしれません。

でもそこは冷静になって、

追加のカードを発行せずに、このタイミングでもし仮に法律事務所を頼ったらどうなるか?

ということも選択肢に入れておいてほしいです。

早めの行動は人生を救いますよ。