任意整理の流れはとても簡単です。
シンプルにまとめると
支払い止まる
↓
費用を(分割で)入金
↓
交渉
↓
支払い再開
たったのこれだけです。
手続の期間は概ね4ヶ月~8ヶ月かかりますが、分割費用を払い切る必要があるため時間がかかるようにみえるだけで。何か手間がかかるわけではありません。
任意整理の簡単な流れを紹介します
任意整理とは借金の負担を軽くする交渉のことでしたね。
では、その交渉の流れはどのうようになるのでしょうか。
なるべく簡単に説明します!
とゆーか、簡単な説明になっちゃうと思います。破産などとは違い書類もほとんど不要で、やることもとてもシンプルなので。
任意整理の流れ
①弁護士や司法書士との面談
↓
②受任通知送付(*支払いストップ)
↓
③相手から届いた履歴を元に借金の額を確定させる作業をする
↓
④相手に和解提案を投げかけ具体的な交渉に入る
↓
⑤和解内容に従って支払いが再開
(*事務所費用は支払いが再開する前に収め切るように分割スケジュールを組むのが基本)
流れはざっとこんな感じになります。
任意整理の手続日数は費用完納までにかかる期間や相手との交渉状況によっても変わります。
概ねですが、①面談から⑥支払いが再開するまでの期間は4ヶ月~8ヶ月ほどでしょうか。
半年が一つの目安です。
事務所の費用を一括で払うのであればそれだけ期間も短くなりますが…
そもそもそんな余裕のある人は相談に来ません(笑)
以下で、①~⑤につき一つづつ補足します。
①弁護士や司法書士との面談
まずは法律事務所にて法律専門家との面談をします(通常面談は1回のみであとは電話でのやり取り)。
契約書や請求書、家計簿の簡単なメモがあれば喜ばれるかもしれませんが、最低限身分証明証と印鑑(シャチハタ不可)さえあれば面談は可能なはずです。
案件にもよりますが、面談時間は約1時間前後が平均かな。
まずは、個人情報や借金の状況などを(事務所が用意した)書類に記入。その書類をもとに弁護士や司法書士とお話することになります。
大手の事務所では、先に事務員が簡単な聞き取りをして、その後に弁護士(司法書士)が登場!といった流れを取ることがだいたいです。
先生方と話をした上で、あなたが納得し契約書にサインをすれば契約成立です。
こんなに借金しちゃってえ、反省しなさい!
なーんて、怒られる心配は無用です。
安心して正直にお話しをしましょう。ただし嘘をつくのはダメです。
②受任通知送付(*支払いストップ)
契約が成立したら、即日~遅くとも3日以内に法律事務所から貸し手側へと受任通知(じゅにんつうち)が郵送(又はFAX)されます。
受任通知ってなに?って話ですが、
依頼者の借金に関するやり取りについては、法律事務所が代理することになった。
だから何か文句あったら法律事務所に言ってこいや!
うちの依頼者には一切連絡すんじゃねーぞ!
といった内容の通知だと思っておけばOKです。
単なるおどしではなく、この受任通知は法的な効果がありますので効果大です。
今までの着信の嵐は何だったんだ?
というくらい相手からの催促がピタリと止まります。
特に楽天なんかは着信がスゴいですよね。
彼らはゴールデンタイムでも構わずに着信を入れてくる傾向があるので、家事に集中することを邪魔されたあげく、子どもたちとのテレビの団欒(だんらん)の時間も奪われます。
(借金のことを内緒にしている)夫から、
おいなんか電話鳴っているぞっ?
とディスプレイを覗かれた日にゃあ、離婚の二文字が頭をよぎります。
でも安心してください。
催促の電話や手紙は気にしなくてよくなります。
着信の嵐は去ります。
依頼したその日はとりあえずぐっすり眠りましょう。
③相手から届いた履歴を元に借金の額を確定させる作業をする
法律事務所から相手側に受任通知が発送されると、1ヶ月~2ヶ月程度で相手側から取引履歴が届きます。
取引履歴とは要するに明細のことです。いついつにいくら借りて、トータルであといくら残ってて、という記録が記載されている書類です。
これから借金の負担を減らすような交渉をしていくわけですが、
そうはいっても借金の残額がいくらなのか、法律事務所側が正確に1円単位で把握していなければ、交渉しようにも交渉できないですよね。
依頼者が法律専門家に伝えた借金の額はおよそであることが通常なので、正確な金額を知ろうと思えば相手側から資料を取り寄せる他ないわけです。
cf 法律事務所に取引履歴が届いた時点で事務所側で引き直し計算をするのが通常の流れです。引き直し計算とは、過払い金が発生していればその分だけ借金の額を減らす計算のことだと思えばいいでしょう。
④相手に和解提案を投げかけ具体的な交渉に入る
取引履歴が法律事務所に届き、1円単位で残額が確定したとします。
そして、ここからは具体的な交渉に入っていきます。任意整理=交渉ですから、任意整理のメインになる部分ですね。
法律事務所側から
60回払いで利息なしにしてくれへん
(60回というのは目安で具体的な支払い希望回数は相手の特徴や依頼者の希望によります)
という提案(和解提案という)をします(FAXか電話で)。
で、相手側からいいよーって返答があれば晴れて和解成立。あとは書類を交わしてちゃんちゃんです。
一方で、
はっ? 60回? むりむり! 36回払いじゃないと飲まへんで!
といった具合に相手側が反抗(!?)してくることもあります。
36回払いでもあなたが無理なく払えそうなら、相手の提示した条件で和解成立させてもいいのですが…しかし…その条件で払えそうにないのなら…まあ、ここからは正念場です(笑)。相手とのすり合わせが始まります。
交渉の段階に入ると、相手がこんなん言ってきてますけどどーします?といった確認の電話が法律事務所からあなたの元に入ることがあります。
毎日のように頻繁にかかることは無いですが、電話に出ないと法律事務所に迷惑をかけてしまいます。しっかり対応してあげましょう。
⑤和解内容に従って支払いが再開する
和解が成立すると、その内容に従って支払いが再開します。
~といった内容の条件で和解が成立しましたので、いついつから支払いの再開をお願いしますと法律事務所から電話が入るとともに、法律事務所からあなたの元へ和解書が送付されます。あとは、その記載内容に従って払っていけばOKです。
60回払いの利息無しで和解が成立すれば5年です。
5年後の借金0を目指して黙々と支払いを継続しましょう。
ちなみに、支払い方法はどーなるのか?という質問をよく受けるのですが、支払いは一部の業者を除き銀行振り込みになります。引き落としは不可なところが多いです。
手続き前はローン専用のカードで払っていた人もいるかと思いますが、返済用のカードは手続き後は使用不可になります。
任意整理の手続きの期間
任意整理の手続き期間にいてですが、概ね半年くらいと考えていいと思います。
面談から和解が成立して支払いが再開するまでの期間は、だいたい4ヶ月~8ヶ月程度が多いので平均すると半年程度かなということです。
任意整理をすると、受任通知の効果で支払いが止まります。
ただ、当然ながらいつまでも止まっているわけではありません。1年も2年も相手は待ってくれないわけで、だいたい支払いを待ってくれる期間が半年です(相手業者にもよりますが)。
だから法律事務所としては、相手が支払いを止めてくれている半年の間に事務所費用を払い切ってもらって、費用を回収仕切ったタイミングで借金の支払いが再開するようなスケジュールを組みたい。これが本音なんです。
もちろん、これは依頼者のためでもあります。事務所費用が払い終わらないうちに相手の支払いも再開しちゃうと、事務所費用+借金の返済が重なることになり、これは大変ですよね。
だから、手続の期間が長くなる=大変、とは安易に考えないほうがいいです。別に手続期間が長くなったからといって出す書類が増えたり、費用が上積みになるわけじゃないですからね。
多少期間が長くなってもいいから、なるべく良い状態で支払いを再開できるようにもっていくことのほうが大切です。手続期間を短くすることにこだわるのではなく、無理なく完済できるような環境を整えることが重要なのは言うまでもありません。
結局、任意整理で本人がやることは何なの?
文章で説明するとなると、いろいろと書く羽目になっちゃいましたが…
結局ですね、任意整理の場合、手続期間が短くなろうが長くなろうが、依頼者の方がやるべきことといえば、
- 法律事務所で専門家と面談をすること
- 法律事務所から案内されたスケジュールに従って費用を払うこと
- 法律事務所からの電話に対応すること
この3つだけです。
(破産に切り替えるなどの大きな方針変更が無い限り)面談は基本1回で済みますし、
手続き中に事務所から入る電話の数も2回~4回程度のものだと思います。
あとは費用の支払いですかね。
仕事をしながら子育てもしてる、っていう頑張り屋の主婦の方でも十分対応可能だと思います。
ただし、相手からの支払いが止まっている間に家計はきっちり見直す必要はありますよ。この点は法律事務所ではどうしようもなく、本人の意識と努力次第です。
手続がどうのこうのよりも、
冷静さを取り戻して家計を見直す、
このことが任意整理では最も重要な本質部分だと個人的には思います。